立教で非常勤の帰り、池袋東口でジュンク堂に寄って本を買っていたら、うしろから肩をたたかれたので、びっくりしてふりかえったら何と小森陽一さん。ジュンク堂のカフェで東大コマバ特別授業とかいう名目で、松岡心平さんとのトークだそうな。久しぶりなので、買った本の精算をすませてからカフェへ。小森さんは白のチノパンに白い靴。さすがに石田純一みたいに裸足ではなかったけど相変わらずおしゃれ。なめらかな語り口で何を話すのかと聞いていたら、駒場の日本文学研究者で出した最新の論文集の宣伝でした。ただ、相手が松岡さんだからなのでしょうが、なんと能と世阿弥の話。「平家」や「太平記」の話から始まって、「風姿花伝」にいたる。なかなかおもしろいトークで、足利時代と世阿弥の位置がよくわかり、たいへん勉強になったのだけれど、なんだか世阿弥が東大駒場のスタッフみたいに、どこか「山の民」の資質を残しながら権力に近づき、しかし、権力に一体にもならずに文学と政治を生きるということなので、小森さんの鏡像みたいに聞こえてしまったのは知り合いすぎたからでしょうか。次回は7月30日、ロバート・キャンベルさんとだそうです。サイン会もやってましたよ。写真撮ればよかったな。
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